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UV-K5(8) を購入してカスタムファームウェアで広帯域受信機化した

Posted on:2023年11月19日
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最近、一部界隈で流行っている Quansheng UV-K5(8) を独身の日セールで購入して商品が到着したので、週末にカスタムファームウェアに入れ替えて広帯域受信機化した。この中国製ハンディ無線機が人気の理由は、有志によってファームウェアが解析され、18-1300MHzへの受信範囲拡張、全ての周波数でAM受信化などがカスタムファームウェアに入れ替えることで可能になるから。しかも、AliExpress での販売価格はチャージスタンドが付属して二千円台と驚くほど安い。

ただし、この無線機を買ってきてそのまま使用すると電波法違反になるので注意が必要だ。スプリアス規格をクリアするためにハードウェアを改造して保証認定を取得している人もいるが1、かなり難易度が高いので送信機能を無効化して広帯域受信機として使用するのが一般的な使い方だと思う。

今回、広帯域受信機化するためにソースコードが公開されている egzumer版ファームウェア をベースに送信無効化と設定メニューから送信関連部分を削除、不要となった PTT ボタンにはモニター機能を割り当てたカスタムファームウェアを作成した。これにより、国内で航空無線(エアバンド)・鉄道無線・船舶無線(マリンバンド)等の受信機として安心して使えるようになる。繰り返すが、この無線機をそのまま使って電波を送信することは絶対にやってはいけない。

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手元の UV-K5(8) は製造年月が2023年11月だった。てっきり在庫処分セールで特価販売しているのかと思っていたが、どうやら違うようだ。筐体の作りも良いし、原価は一体いくらなのかと疑問に思ってしまう。

セールになっていたものはEUプラグだったので、電源プラグを付け替えた。日本で使えるUSプラグの物も売っているが、差額を考えると自分で交換した方が安い。

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カスタムファームウェアの種類について

UV-K5 / UV-K5(8) / UV-K6 のカスタムファームウェアはたくさん公開されているが、主に Quansheng 社の純正ファームウェアにバイナリパッチを当てたものと DualTachyon 氏によるオープンソース実装 の2種類が存在する。 UVMOD, UV_Kitchen などは前者のタイプで、後者のほうがソースコードから再実装されているためにカスタマイズ範囲が広く、より高機能だ。この偉大な DualTachyon 氏のソースコードをベースに様々なカスタムファームウェアが作られていて、その中でも egzumer 氏が作成しているものは OneOfEleven版 + fagci版 をマージしたものに更に独自の改良を加えたもので現在の決定版と言える。

この egzumer 版をベースに広帯域受信機化ファームウェアを作成することにした。egzumer 版には、元々隠しメニューに送信無効化の設定があるが、設定画面から簡単に電波を出せる状態にならないように2直接ソースコードを変更した。

基本的に自分用にビルドしたものですが、以下から広帯域受信機化ファームウェアをダウンロードできるようにしておくのでご自由に利用ください。

UV-K5シリーズ日本語&広帯域受信機化ファームウェア[uv-k5-firmware-rx-jp]


脚注

Footnotes

  1. 2023年8月 激安中華ハンディUV-K5を保証認定通しました - YouTube

  2. https://www.soumu.go.jp/soutsu/hokkaido/K/FAQ.htm